海堂尊著「外科医須磨久善」を読んで

自宅の近くの大手の書店、いつものように法律書を2、3冊買った折、ふとベスト・セラーと思しきコーナーで、海堂尊著「外科医須磨久善」を購入しました。
Dr.須磨は、心臓外科医で有名な方で、テレビ等でも紹介されていた先生、という位の記憶はありました。
本は、胃大網動脈による冠状動脈バイパス手術のブリュッセルでの公開手術からはじまり、米国留学、少年時代、ローマでの病院勤務、葉山ハートセンターの設立等、Dr.須磨の歩んだ道を概観することができます。
特に湘南鎌倉総合病院におけるバチスタ手術の実施の章は、心臓外科医の人間としての苦悩と神の手といわれる外科医の凄さを感じさせます。
海堂尊のノンフィクションというだけあって、医療を分かりやすく説明し、NHKプロジェクトXやプロフェッショナル仕事の流儀のような感じもします。ミステリーは別の本でということになりそうです。