はだしのゲンと原爆忌
中沢啓治著の「はだしのゲン」(中央公論新社発行、中公文庫コミック版)を読んでいます。
中沢啓治は、小学1年生の時、広島で原子爆弾の被爆を受け、学校のコンクリートの塀一枚で奇跡的に命は助けられました。
しかし、家族の父、姉、弟は、爆風で自宅が破壊され死亡しました。そして、母も原爆病院に入院して7年後に亡くなっています。
中沢は、自己の強烈な被爆体験をもとにこの「はだしのゲン」を書いています。母の弔い合戦、そして戦争と原爆の愚かさを告発しています。
読んでいて、コミックとはいえ、被爆後の生々しい現状がリアルに描かれ、読んでいて辛くなることもありますが、目をそむけずに読んでいます。
拙句を一句。
原爆忌 鶴折りし手に 祈り込め