東海道五十三次−ラスト・ウォーク、京三条大橋へ

山科追分を過ぎる頃から雨足はさらに激しくなり、国道は車が水しぶきを大きくあげ、遠くの山々は白くかすんできました。
 山科に入ると、東海道の守護仏といわれている山科地蔵徳林庵が旧道添いにあります。地蔵様のやさしいお姿に手を合わせつつ、京へのラスト・ウォークの歩を進めます。
 九条山はゆるやかな上り坂、ここを過ぎると蹴上が見えてきました。蹴上からは三条大橋はいよいよ直線で賑やかな街並となってきました。
 旅の安全を祈願したことで有名な粟田神社をすぎ、坂本龍馬とお龍の結婚式場跡の碑をすぎると、高山彦九郎銅像が見えてきます。
 そして、ついに京三条大橋に到着しました。
 一昨年の4月に日本橋を出て以来、2年半、約500kmの東海道五十三次の旅もようやく大尾を迎えることができました。