心天遊に有り


 数年前の春、奈良県宇陀市真言宗大本山室生寺を訪ねたとき、座主大僧正智等師の短冊を得ることができました。
 短冊には、「心有天遊」と書かれています。
 室生寺は、宝亀年間(770〜781年)に創建された寺院で、別称は「女人高野」とされ、金堂、五重塔、木造釈迦如来立像等が国宝に指定されています。丁度桜の頃に訪れ、有名な五重塔が強く印象に残っています。
 「心有天遊」(こころ てんゆうに あり)とは、「執着することなく、他に思いやりを施すことを忘れず、心伸びやかに大自然の中に生かされることを知り、感謝の生活を送ることにこそ真の幸福がある。」ことを意味しています。