林誠司句集、退屈王


 林誠司氏の句集「退屈王」(株式会社文學の森、平成23年8月発行)を読みました。
 林誠司氏は、1965年生まれ、1995年角川春樹新人賞を受賞、現在「俳句界」の編集長をされている方です。
 同書より同氏の俳句を引用してみます。
 すぐ笑ふ子供と夏を惜しみけり
 夏星のひしめく音か水枕
 同氏の俳句は、多分にある種私小説的な俳句であり、芭蕉や虚子らの従来にない斬新かつある種自虐的とさえ思える俳句もあります。現代的でありつつ、どこか深い感銘を受けるものも多く、一気に句集を読み終えることができました。