きんつば−高岡市戸出では

 「きんつば」と言えば、東京では小豆を四角の直方体の形にしたものを指すでしょう。
 しかし、私の出身の富山県高岡市戸出(といで)では、きんつばは刀剣の鍔(つば)の形をしており、小豆もこしあんとなっています。
 「剣鍔」(けんつば)とも呼び、元来は江戸時代の中頃京都で考案されたとも言われています。
 この戸出のきんつばは、難しい言い方をすれば「剣鍔文様付き円型きんつば」とも言うそうで、戸出では一般に和菓子屋さんで製造販売されていますが、東京では見たことはありません。
 今般、小学生時代からの友人から戸出のきんつばを贈って頂き、懐かしい想い出とともに、郷土の和菓子に郷愁を覚えました。