芭蕉、夢の句


 芭蕉の句を読んでいると、夢という言葉が、次の通りいくつもの俳句に詠まれています。
1、あすは粽(ちまき)難波の枯葉夢なれや
2、夢よりも現(うつつ)の鷹ぞ頼母しき
3、蛸壺やはかなき夢を夏の月
4、夏草や兵どもが夢の跡
5、君やてふ我や荘子が夢心
6、旅に病んで夢は枯野をかけ廻る
 夢の使い方が、実に絶妙な味わいを句に与えています。各句によって夢の意味合いが微妙に相違する感もします。

林誠司句集、退屈王


 林誠司氏の句集「退屈王」(株式会社文學の森、平成23年8月発行)を読みました。
 林誠司氏は、1965年生まれ、1995年角川春樹新人賞を受賞、現在「俳句界」の編集長をされている方です。
 同書より同氏の俳句を引用してみます。
 すぐ笑ふ子供と夏を惜しみけり
 夏星のひしめく音か水枕
 同氏の俳句は、多分にある種私小説的な俳句であり、芭蕉や虚子らの従来にない斬新かつある種自虐的とさえ思える俳句もあります。現代的でありつつ、どこか深い感銘を受けるものも多く、一気に句集を読み終えることができました。

農協カルテル、立入検査


 山形県庄内地方のJA庄内みどり、JAそでうら、JA庄内たがわ、JA鶴岡、JAあまるめの5つの農業協同組合が、農家からの米の販売を受託する販売手数料でカルテルを締結していたいたとして、7月30日、公正取引委員会独占禁止法違反の容疑で、この5つの農協と上部団体であるJA全農山形等の立入検査に入りました。
 農家が各JAに販売を委託する米の手数料を1俵あたり4百数十円に統一してカルテルを結んでいた疑いがあり、これは独占禁止法に違反するのみならず、農家への背信行為にもなりうるとも考えられます。
 農協によるカルテルは、今迄聞いたことがなく、今後の広がり等が注視されます。

東京高岡会


 7月28日(日曜日)、東京を中心に在住の富山県高岡市出身の同郷の会、東京高岡会が九段下のホテルグランドパレスにて開催されました。
 当日は、高橋正樹高岡市長等が来賓としてお越しになられ、総勢100人を越す盛会となりました。
 久し振りにお会いする方も多く、郷土の話や近況の報告に話の花が咲きました。
 鱒寿司や黒づくり、とこなつ等の味も販売され、家族への絶好の手土産になりました。

参院選、ネット選挙解禁


 今回の参院選は、公職選挙法の改正後余り時間もなく、ネット解禁後初の選挙でもありましたので、選挙でのネット利用が大幅に増加したとは一般有権者からは実感としてはあまり感じられなかったのではないでしょうか。
 特に若者の選挙行動に大きな影響や変化を及ぼしたとは、言いえないようです。
 今後のネット利用の活用が期待されるところです。
 ただ、ネット選挙と若者の行動を考えるとき、20歳からの選挙権には少なからず疑問が存します。やはり欧米の少なからぬ国に観られるように、18歳から選挙権を認めるべきではないでしょうか。政治参加への道は、決して18歳からでも早すぎることはないものと考えられます。

最近の拙句


 最近も下手な俳句を詠んでいます。知人から俳句は自学の文学と言われ、なるほどと感心しました。自己流の拙句ですが、お目汚しに記してみました。
1、球児らが 夢追いし夏 過ぎ行きて
2、花火散り 夜空に輝け 銀河系
3、火玉落ち 線香花火の 後の闇
4、向日葵は 遠き日の夢 鮮やかに
5、空蝉や 幾夜過ぎしか 鳴きゆきて
6、木洩れ日の 夏帽カラフル 避暑の道

岩波書店、六法全書廃刊へ


 岩波書店は、来年度からの六法全書の発行を廃止したようです。80年以上刊行していたそうですが、インターネットの普及により、条文や判例が入手しやすくなったことが背景にあるようです。
 確かに、法律の条文だけを入手するには、ネット上の法律情報の検索システムで入手が可能でしょう。
 しかし、私は、かねてより三省堂の「模範六法」を利用しており、重要な条文毎に判例要旨が掲載されており、今後もこれを利用していくことになるでしょう。