法律、裁判

ピスト・バイクに罰金刑

ブレーキを両輪に又は片輪に装備していない自転車を、ピストないしピスト・バイク、あるいはノー・ブレーキ・ピストと呼んでいます。 このピスト・バイクは、道路交通法上は制動装置不良自転車運転(整備不良)の罪として違法なものです。 ところが、最近この…

イレッサ訴訟―東京高裁で患者側逆転敗訴

肺がん治療薬である「イレッサ」の副作用により死亡したとして患者3人の遺族が国とアストラゼネカを訴えていた控訴審である東京高等裁判所(園尾裁判長)は、原告患者側全面敗訴の判決を言い渡しました。 本件については、第一審である東京地方裁判所は、今…

新司法試験―合格率23%

法務省より、新司法試験の合格者が発表されました。 合格者は2,063人、合格率は23.5%とのこと。合格率は、新司法試験では過去最低でした。 合格者の平均年齢は、29歳。 司法制度改革の一環として設けられた新司法試験や法科大学院が、現在の司法の需給バラン…

エクスターンシップ

こんにちは。私は、8月8日から12日までの一週間御器谷法律事務所でエクスターンシップ生として勉強させて頂いている、慶應義塾大学法学部のロースクール生です。もちろん、弁護士の方々と同様の守秘義務を負っており、厳守しておりますのでご安心くださ…

脂肪吸引手術−医師を逮捕

脂肪吸引手術の失敗により当時70歳の女性を死亡させたとして、警視庁は、担当した医師を業務上過失致死の容疑で逮捕しました。 事故後約2年経ってからの逮捕でした、 施術の際の管状器具カニューレの挿入時、その安全確認を怠り、脂肪と内臓を隔てている…

原発事故と風評被害

福島第一原子力発電所の事故により、福島県の農産物や酪農品、さらには漁業にも重大な風評被害が発生しています。 また福島県の有名な観光地である会津や喜多方等の観光にも重大な風評被害が生じている、との報道もあります。 原発事故と風評被害については…

東北大地震と裁判期日

東北大地震によって甚大な被害を被った東北3県、岩手県、宮城県、福島県に所在する高等裁判所、地方裁判所、家庭裁判所、簡易裁判所においては、3月14日から18日までの5日間に予定されていた裁判期日はすべて行われないこととなりました。 新たな裁判期日に…

大学入試ネット不正と大学の自治

大学入試の際、携帯電話を使ってネットに投稿し、回答を求めていた事件で、予備校生が偽計業務妨害罪で逮捕されました。 韓国でも数年前同様の事件があったことが思い出されます。 私もロースクールで試験の立会いを行っていますが、受験生の携帯使用をなぜ…

イレッサ副作用事件−製薬会社に責任

肺がんの治療薬イレッサの副作用で亡くなった患者の遺族らが、メーカーであるアストラゼネカと国に対して損害賠償請求訴訟を提起していた事案で、大阪地方裁判所はメーカーの責任を認める判決を下しました。 この判決では、イレッサの副作用の表示、警告が製…

やはり2000億円還付−武富士長男への課税取り消し

生前贈与を受けた海外資産への課税の可否が問われた訴訟の上告審判決で、最高裁判所はやはり課税処分を取り消しました。 この事件については、最高裁で弁論が開かれていましたので原判決が取り消されるのはすでに予想されていたところでした。 生活の本拠地…

研修医、薬剤師の責任

虎の門病院で6年前、入院中の患者に肺炎の薬を誤って5倍投与して患者が亡くなった事案につき、東京地方裁判所で判決が下されました。 判決は、薬を投与した研修医が薬品集のページを間違って規定の量の5倍の投薬をしたことが死亡の原因と認定し、この研修医…

小沢氏―強制起訴

小沢一郎氏が政治資金規正法違反(収支報告書への虚偽記載)で強制起訴されました。 東京地検特捜部が2度不起訴としたものを、検察審査会において2度起訴議決をし、指定弁護士が検察官役となり起訴しました。 この強制起訴の制度は、検察官の起訴独占主義に…

海自隊員いじめ自殺−不当判決か

海上自衛隊たちかぜの乗組員が上司のいじめが原因で自殺したとされる事件で、横浜地方裁判所は、いじめの存在は認定したものの、自殺の予見可能性を否定し、いじめ自体の慰謝料440万円の損害賠償請求を認め、死亡に対する損害賠償は認めませんでした。 遺族…

武富士元会長の長男-贈与税取消しへか

武富士元会長から長男への贈与税約1,330億円の課税処分の取消しを求める訴訟で、最高裁判所は、1月21日に弁論を開きました。 この課税処分取消し訴訟では、長男の当時の住所が東京か、香港かが争点となっています。 第一審の地裁では長男が勝訴しましたが、…

教師が保護者を提訴

埼玉県の公立小学校の教師が、担任している児童の保護者から再三のクレームを受け、教育委員会や警察に被害を訴えられた等として、慰謝料500万円を請求する訴訟を提起した、との報道がなされています。 私達弁護士の仕事の中でも、子の教育に際しての教師…

氷見の寒ぶり−地域団体商標

私の郷土の富山では、冬のぶりはごく一般的なものでした。 出身の高岡のすぐ近くにある氷見(ひみ)漁港でとれる寒ぶりが、最近ではブランド魚として「氷見の寒ぶり」として高値がついているとの話しを聞くようになりました。今昔の感がします。 その氷見の…

抗がん剤イレッサ訴訟−和解を勧告

肺がんの治療薬として使用されたイレッサ。その副作用により間質性肺炎を発症し、800人以上が死亡したとされています。 遺族と患者15人が、国と輸入販売元であるアストラゼネカを被告として損害賠償請求訴訟を2004年に提起しました。その訴訟につき…

東郷神社−必勝祈願

原宿駅から徒歩10分位の所にある東郷神社。知る人ぞ知る、必勝の神社です。 東郷平八郎を御祭神とするこの神社のお守りは、勝守(かちまもり)と呼ばれ、Z旗が刺繍されています。 このZ旗は、日露戦争において東郷平八郎が連合艦隊司令長官として訓示し…

弁護士3万人時代へ

司法修習の卒業試験=いわゆる二回試験において、1949人の合格者が発表され、弁護士が全国で3万人を越えることが確実となりました。 私が弁護士となった30年前は、司法試験の合格者が年間で500人、弁護士が全国に約1万人いましたので、弁護士数が3倍となり、…

朝10時半から夕方5時までの証人尋問

民事訴訟においては、訴状→答弁書→準備書面の応酬により争点が確定してくると、まとめて証人尋問や本人尋問が実施されます。 これを集中証拠調べの原則ということがあります。 今日は朝から夕方まで、この集中証拠調べとしての証人尋問と本人尋問が裁判所で…

出産事故−陣痛促進剤と分娩監視

昨年1月から始まった産科医療補償制度は、出産の際子が重症の脳性まひとなった場合に一定の補償金を支給する制度です。 この制度において、日本医療機能評価機構は、出産事故の原因を分析しました。 その中で問題となった点は、陣痛促進剤の投与方法と分娩…

地下壕陥没−国の責任

戦時中に日本軍が作った地下壕が陥没したとして、国に対して損害賠償の請求をした訴訟で、東京地方裁判所立川支部は、国に約3,500万円の支払を認める判決を下しました。 国家賠償請求訴訟において、国の責任を認める判決は、それ程多くなく、又、地下壕の占…

裁判員裁判−初の死刑判決

横浜地方裁判所の裁判員裁判で、初の死刑判決の言渡しがありました。 事案は、覚せい剤の利権のために2人を殺害し、その殺害方法も電動のこぎりを使用し、バラバラ殺人を犯したもので、罪名も覚せい剤取締法違反、強盗殺人罪、殺人罪、死体損壊・遺棄罪等で…

リーガル・サービスは、ご相談から

ここ数年、弁護士仲間で“リーガル・サービス”という言葉をよく聞くようになりました。 英語だとLegal Serviceとなります。訳すると法律的なサービスとなります。 法律事務所が提供するサービスなので、リーガル・サービスはあたり前なのですが、一般的には余…

当事務所の法律相談

当事務所では、皆様が気軽に法律相談を受けられますよう、いくつかの法律相談を行っています。 先ず、一般の「法律相談の予約窓口」、個人の相続や離婚、借地借家等いろいろな法律相談を承っています。又、会社関係の債権回収や契約に関する法律相談も承って…

土曜法律相談を実施

かねてよりご要望が多くありました「土曜法律相談」を実施することとなりました。 土曜日の午後、個人や会社関係の法律問題をお気軽にご相談下さい。弁護士が丁寧に対応させて頂きます。ご相談料は30分5000円、1時間1万円です。

耳かき店員殺害事件−無期懲役の判決

裁判員裁判で初めて死刑の求刑があった耳かき店員殺害事件。 11月1日は、民事事件の裁判期日で東京地裁に出頭したところ、報道のカメラが多く、この裁判の判決言渡しがあることが思い出されました。 被告人は、42才、独身、前科なし、仕事は真面目、酒…

特捜検事逮捕―特捜部長、副部長も逮捕

大阪地検の特捜部検事が証拠隠滅罪で逮捕された後、今度は上司の特捜部長と副部長が犯人隠避罪で逮捕されました。 大阪地検の組織的な犯罪が明確になってきました。 私達法曹の世界から見ていると、検察庁は特に身内意識の強い所です。内部から若手検事の告…

名誉毀損裁判―J-CASTニュースより取材

小池栄子さん夫妻が、その報道をめぐり報知新聞に2億8,000万円の損害賠償請求訴訟を提起した事案につき、ネット配信のJ−CASTニュースより取材がありました。 事案の詳細については、訴状を見ていないためコメントはできませんが、名誉毀損による慰謝料請求訴…

自転車事故−歩行者に過失なし

最近交通事故の相談を受ける際に、自転車と歩行者との衝突等の事故の相談を受けることが増えてきました。 特に、自転車が歩道上に走行中、お年寄りの歩行者との間で事故をおこし、高額の賠償を請求されている事案が目立ちます。 道路交通法上、自転車は軽車…